イヌノトコヤ |
|
中日新聞のコラムより
福島県相馬市にある神社の前で、一頭の馬が飼われている。震災から三週間後、隣の南相馬市で保護された推定八歳のオス。名前も飼い主も分からない ▼すぐ近くで被災者に焼きたてのパンを配っている店の人気商品の名と、再び太陽が昇る再生への希望を込めて、付けられた名は「サンライズ」。千年の歴史を有する伝統行事「相馬野馬追(そうまのまおい)」の地らしいエピソードだ ▼野馬追に参加する馬が飼育されている相馬地区では、生き残った馬を近くの牧場に移すなど、救済の動きが広がっている。救いの手が差し伸べられている馬たちは幸せだ ▼福島第一原発の事故で、計画的避難区域に指定された飯舘村などできのう、住民の避難が始まった。飼っている乳牛を食肉として処分することを決めた農家もある。家族同然に暮らしてきた家畜との別れが迫っている ▼原発から半径二十キロ圏内の警戒区域で、生き延びている牛や豚などにも、悲しい運命が待つ。政府は農家の同意を得たうえで安楽死させるよう福島県知事に指示、今週にも獣医師が区域内に入り処分を始めるという ▼詩人の川崎洋さんに「動物たちの恐しい夢のなかに」という詩がある。<犬も/馬も/夢をみるらしい/動物たちの/恐しい夢のなかに人間がいませんように>。動物たちが怖い夢を見るならば、その原因をつくったのは人間であることは間違いない。
by inunotokoya
| 2011-05-16 13:57
|
カテゴリ
以前の記事
2020年 10月 2020年 08月 2019年 09月 2018年 12月 2018年 08月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 10月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 03月 2016年 12月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 08月 2015年 01月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 04月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 お気に入りブログ
メモ帳
イヌノトコヤHP
http://inunotokoya.life.coocan.jp/ 最新のトラックバック
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||